Xディアベルは、2011年からラインナップされていたディアベル・シリーズに続くクルーザーとして、2016年に発売された新しいシリーズモデル。ディアベルよりも35ミリ長くなったホイールベース、30度に設定されたキャスター角(ディアベルは28度)、フォワードコントロールなったステップ位置などから、クルーザーとしてのキャラクター比重が大きくなったことは明らか。ドゥカティとして初めて採用されたベルトドライブも、静粛性やメンテナンスフリー化に寄与して、クルーザーらしさを表していた。とはいえ、ディアベルがそうであったように、Xディアベルもスポーツパフォーマンスの高さはクルーザー離れしたもの。可変バルブタイミング機構を備えた1,262ccの水冷L型2気筒「テスタストレッタDVT」エンジンは、112kW(152ps)を9,500回転時に発生させ、ドゥカティパワーローンチ(DPL)やコーナリングABS、トラクションコントロールなどが、ライダーをサポートしていた。Xディアベルがスポーツ性を忘れていないのは、40度に設定されたリーンアングル(バンク角)の深さからも伺えた。クルーズコントロールを備えたところは、一転してクルーザーらしさでもあった。3種のライディングモード選択が可能で、スマートキーを装備。発売と同時に、上位仕様として「Sバージョン」も設定された。