ファンティック(Fantic)は、1968年にイタリア北部のバルザーゴで創業したメーカー。キャバレロ(CABALLERO)のモデル名も、当初から使われていたファンティック伝統のものだった。「キャバレロ・スクランブラー」は、レトロなスクランブラースタイルをイメージしたモデルとして、2017年のミラノショー(EICMA)に登場した。エンジン排気量は125cc、250cc、500ccクラスがラインナップされ(排気量は異なれど、全て水冷4スト単気筒SOHC4バルブ)、スタイリングや装備も、ほぼ同一(500のみ、ラジアルタイヤ)だった。姉妹モデルとして、「キャバレロ・フラットトラック」も設定され、こちらも各排気量クラスのモデルが存在した。キャバレロ・スクランブラーは2019年4月から、日本市場へも導入された。また、2019年のEICMAでは、キャバレロの50周年を記念するモデルが発表された。スカイブルーのボディカラーにイタリアントリコロールのラインが入ったこの限定モデルは、2020年5月から日本での販売も開始された。同年7月には、ダークなカラーリングでコーディネイトされた特別仕様車「デラックス」が発表された。デラックスは、アーバンストリート向けモデルとして、エンジンマッピングがサスペンションセッティングが最適化されていた。2025年モデルで全面変更を受けた。外観イメージは踏襲しながら、エンジンとフレームを一新。搭載するエンジンは、排気量449ccの水冷単気筒SOHCから、排気量をわずかにアップさせた463ccのDOHCヘッドユニットに換装された(最高出力は44PSに)。スロットルはライドバイワイヤになり、トラクションコントロール、フルカット又はリアのみカットが可能なABSを装備した。ビンテージスタイルの「デラックス」も引き続き設定された。