2000年代のスーパーネイキッド、Zシリーズの末弟的存在として、2016年に登場した125ccの原付2種スポーツが、Z125だった。生産はタイ工場で行われ、クラッチレバーありバージョンのZ125プロが、日本市場へ導入された(タイではクラッチレバーのないモデルも、Z125として販売)。前後12インチのホイールと、車体サイズはZシリーズをぎゅぎゅっとデフォルメしたようなサイズは、少し前から販売されていたホンダ・グロム(タイ名称:MSX125)とだいたい同じ。タイカワサキには、もともとKSRシリーズの流れをくむKSR110がラインナップされていたので、それを受け継ぐモデルといえた。サイズこそコンパクトながら、デザインはZシリーズらしく迫力のあるものだった(小動物が威嚇するみたいなレベルで)。倒立フォークや、レイダウンされたリアサス、効率の良いペタルディスクの前後ブレーキなど装備も本格的。ギアポジションインジケーターや7.4Lも入る燃料タンクも、同時代のライバル(グロム)に差をつけるものだった。テールライトのLEDが「Z」の文字を描くのも好まれた。登場以来、仕様の変更を受けることなくラインナップされ、2020年10月発売の2021年モデルが、日本国内向けの最終モデルとなった。※2018年のインターモト(ドイツ・ケルン)を前に、ニンジャ125のネイキッド仕様として、ほぼ同名の「Z125」というモデルが登場した。前後17インチホイールのフルサイズロードスポーツとしての「Z125」の情報は、別項目としている。