スーマーXは、2013年6月に発売された個性派スクーターだった。2001年に登場し、人気のロングセラーモデルになっていたズーマー(50cc)の「遅れてきた次兄」(PS250を長兄とみなし)のようなモデルで、ヘッドライトこそ単眼タイプだったが、「ボックスじゃない」シート下のスペースなど、デザインが先んじるズーマーっぽさは、このズーマーXも色濃く継承していた。なお、単眼のヘッドライトは、よく見ると「X」の文字がモチーフになっており、よく見ると「X」なのは、テールランプやマフラープロテクター、バックミラーなども同様だった。エンジンは、排気量107ccの空冷4スト単気筒で、ブレーキは前後ともディスク式。フロントサスが倒立フォークなのは、同時期に登場し、同じタイ生産のグロム(MSX125)と同じだった。2013年に発売されたのち、これといった変更をうけることなく販売され、2017年の排出ガス規制強化を前に、ラインナップから姿を消した。