BMWのRナインティ・スクランブラーは、その名の通り、Rナインティをベースにした、スクランブラースタイルのバリエーションモデルとして、2016年10月に発売された(日本市場では)。その後続くことになる「Rナインティ派生のヘリテイジシリーズ」の第2弾モデルだった。そもそも、Rナインティ自体が、ユーザーにカスタマイズされることを前提に構成されたモデルだったので、BMW自身によるバリエーション展開は、予想可能なことだった。外観上の特徴は、往年のスクランブラーモデル同様に、アップマウントされたサイレンサーで、ロードスターモデルのRナインティとは異なり、前輪サイズは19インチに大径化され、正立式のフロントフォークを採用していた。排気量1,169ccの空油冷水平対向2気筒エンジン(ボクサーツイン)などの基本構成は、Rナインティ同様。グリップヒーターを標準装備していた。2021年モデルでは、欧州のユーロ5規制に適合し、レインとロードのランディングモード選択が可能になり、USB電源ポートを装備するなどの変更を受けた。※日本市場で2017年9月1日以降に出荷された車両には、ETC車載器が標準搭載された。