見た目こそオフロード系だが、アスファルトの上でも軽快なフットワークとハンドリング、快適な高速巡航性能を発揮し“道を選ばない最強のツアラーというキャラクターに磨きがかけられた。スタイリングもデュアルヘッドライトなどフロント回りを中心に新デザインとなり、コックピットにはR.I.D.が標準装備され、スイッチ類のリニュー、クラッチは油圧式となる。新たに追加された6速はオーバードライブとなっており、エンジン回転数を落とし、低燃費・低振動・低騒音という環境性能と長距離ライドでの快適性を実現。日本標準装備のABSシステムはエンデューロ・モデルという性格を考慮し、スイッチでキャンセル可能なパーシャリーインテグラルABSとなっている。エンジンユニットを中心にテレレバー、パラレバー、前後にサブフレームが伸び、エンジン自体が強度メンバーとなる3セクションフレーム構造自体は先代より踏襲されるが、軽量化とジオメトリーの一新、ステッププレートを兼ねるスタビライザー装備によるピボット回りの剛性アップなど、排気量を45cc拡大しただけの単なるフェイスリフトではなく、R1100GSからの進化・熟成は飛躍的に伸び、走りにも顕著に現れている。