1982年12月に発売されたVF750F(1983年モデル)は、同年4月から販売されていたVF750シリーズ(セイバー/マグナ)に続く3機種目だった。クルーザー然とした先行2機種に対し、新しいVF750Fは、明確にスポーツバイク路線をとっていた。排気量748ccの水冷4ストV型4気筒DOHC4バルブエンジンは、シリーズ共通ユニットながら、ミッションは5段式、駆動方式はチェーン式、ブレーキは前輪2+後輪1のトリプルディスク式だった。また、シフトダウンをスムースに行うための機構として、バックトルクリミッターを採用。これはWGPレーサーのNR500からのフィードバックでもあった。登場から約3年後の1986年春には、フルフェアリングを採用したVFR750Fが登場し、実質的な後継モデルとなった。