1199パニガーレは、2011年のミラノショーで発表され、2012年モデルから2014年モデルまでの3年間ラインナップされたドゥカティのスーパーバイク。これまで、ドゥカティ・スーパーバイクといえば、「Lツインエンジン」、「デスモドロミック」そして「トレリスフレーム」が3点セットのようなものだったが、1199パニガーレは、前2つを維持しながら、アルミ製のモノコックフレームを採用していた。モノコックフレームとすることで、同時にエンジンそのものがストレスメンバー(構造部材)になり、エンジン後部から直接スイングアームとシートフレームが伸びるかたちになった。そのエンジンについても、デスモドロミック機構を持つLツインレイアウトを墨守しながら、極端なオーバースクエア型に変更。排気量そのものは、1198(1,198.4cc)とほぼ同じ1,198ccだが、ボア×ストロークは、106×67.9から112×60.8(mm)に激変。このエンジンは「スーパークワドロ」(Quadro=正方形)と呼称された。組み合わされるクラッチが、1198までの乾式から、湿式(スリッパー機構付き)になったことも変化のひとつ。扱いやすさが大きく向上した。また、スロットル操作を電気信号で伝達するライドバイワイヤ(スロットルバイワイヤ)を採用し、トラクションコントロールなどの介入レベル変化を伴なったライディングモード選択(レース/スポーツ/ウェット)も可能になった。上位モデルとしてSタイプ(1199パニガーレS/トリコローレ)も設定された。Sタイプには、電子制御サスやLEDヘッドライトが採用された。ABSはオプション設定。