ムルティストラーダ950が登場したのは、2017年モデルでのこと。ムルティストラーダ1200(当時)に対するミドルクラスという位置づけだった。ミドルクラスのムルティストラーダ・シリーズとしては、ムルティストラーダ620/ダーク(2005-2006年)以来、10年ぶりのラインナップだった。搭載されたのは、排気量937ccのテスタストレッタ11°エンジンで、フロントホイールは、19インチサイズを採用(リアは17インチ)。ムルティストラーダ1200エンデューロと同じ19インチながら、構造はキャスト式だった。また、スイングアームは両持ち式となっており、これらによってオフロード走破性を高めていたところには、1200エンデューロに通じるものがあった。ライディングモードは、「スポーツ」「アーバン」「ツーリング」「エンデューロ」から選択可能。ABS、トラクションコントロールを標準装備し、スクリーンは高さ調整が可能だった。2019年には、上級仕様のSバージョン(ムルティストラーダ950S)が追加ラインナップされた(別項)。※2022年モデルとして登場したムルティストラーダV2は、ムルティストラーダ950の後継車