エンデューロレーサーとして誕生したKLX250R、その公道仕様としてデビューしたKLX250SR(ともに1993年)に続く、三番目のKLX250シリーズとして、1994年に登場したKLX250ESは、公道トレールとしての機能をさらに高めるため、角型の大きめなヘッドライトと、セルフスターターを装備したモデルだった。車名のESは「エレクトリック・スタート」を意味しており、30psの高出力を発揮する249cc水冷4スト単気筒DOHCエンジンを搭載する本格オフロードマシンを、より身近なモデルにさせていた。KLX250SRとともに1997年まで生産され、翌98年、形式上は両車を統合するかたちで、後継モデルのKLX250が登場。「闘う、4スト。」ことKLX250が、モデルヒストリーのバトンを受けて走り出した。