ブルバード400が登場したのは、2005年3月のことだった。スズキのアメリカンモデルとしては、すでにイントルーダークラシックがラインナップされていたが、文字通りクラシカルなデザインのイントルーダーに対して、ブルバード400は、都会的でスポーティな印象を受けるスタイルが特徴だった。リアフェンダーエンドが少し跳ね上がった形状の「ボブテール」は、90年代後半に販売されていたデスペラード400に近い印象もあった。エンジンは、排気量399ccの水冷V型2気筒SOHCで、フロントサスにはアメリカンタイプとしては珍しく倒立フォークを採用、前16インチ、後15インチのキャストホイールが組み合わされていた。2008年11月発売の2009年モデルからは、キャブレターに換えてフューエルインジェクションを採用。これは平成19年排出ガス規制に対応したもの。2010年モデルでは、外観イメージを一新させる小型のフロントカウルを採用。ブルバードシリーズの最大排気量モデルだったM109R(海外向け)と同じ形状のカウルで、前後のシートやりアカウルの形状も変更された。2013年11月発売の2014年モデルでカラーチェンジしたのを最後に、生産が終了した。なお、BOULEVARDは、フランス語起源の英語で、両脇に街路樹のあるような大通りのこと。地図などではBlvd.と略して表記する。都会的なイメージが共通しているとして、モデル名になった。