「スカイウェイブ」は、1990年代の終わりから、スズキのビッグスクーターシリーズを構成したモデル群の総称。その始まりは、1998年2月に発売された「スカイウェイブ250」だった。2000年前後には、空前のビッグスクーター(カスタム)ブームが巻き起こるが、スカイウェイブ250登場時は、まさにその前夜のこと。排気量249ccの水冷4スト単気筒SOHCエンジンを、バックボーンフレームに搭載。スカイウェイブ250によって、ホンダ、ヤマハに続き、スズキがビッグスクーター市場に参入したことになった。スカイウェイブ250のカスタマイズドモデルとして2001年に発売されたスカイウェイブ250タイプSは、一時期カワサキへとOEM供給され、カワサキ・エプシロン250としても販売された。スカイウェイブ250は、幾度かのモデルチェンジを受け、前述のタイプSをはじめとしたバリエーションモデルを展開しながら生産が続けられた。単に「スカイウェイブ250」という名称のモデルは、2006年にインジェクション化されたのち姿を消したが、タイプSやSSなどがラインナップされ続け、最終的には平成28年排出ガス規制への適合が必要になる前の2017年まで販売されていた。