スラクストンは、ボンネビルをベースにしたカフェレーサースタイルのモデルとして、2005年に登場した。「スラクストン」の名は、同名のサーキットから付けられたもので、かつてこの場所で行われていた耐久レースにちなんだもの。1960年代にトライアンフ自身も市販レーサー「スラクストン」を発売したことがあった。2005年のスラクストンは、カフェレーサーの定石どおりに、セパレートハンドル(セパハン)、バックステップ、シングルシート(カバーを外せはダブルになる)を備えていた。エンジンは865ccの空冷並列2気筒で、ボンネビル用ユニットをチューニングしたもの。2008年モデルからは、フューエルインジェクションを採用するとともに、バーハンドルに変更された。なお、スラクストンも搭載した空冷バーチカルツインエンジンは、2016年のモデルチェンジで水冷化され、スラクストンは1,197ccの排気量を得ることになった。バイクブロスでは、水冷以降のスラクストンを、スラクストン1200(1200R)として別モデル扱いにした。