
二輪免許を持っていない家族や友達とバイクの楽しさを共有したい、というときはタンデム。もしかすると新しいライダーが一人増えるきっかけになるかも。そこで、ウキウキするだけでなく快適性も考慮して、「バイクって良いね」と言ってもらえそうなモデルを探してみた。でも車種選びよりも大切なことは、タンデムライダーへの心配りですからお忘れなく。
ヨーロッパでも人気があるスクーター
現行モデルは電子制御で走行安全性が向上

- HONDAフォルツァ
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初代モデルが登場した2000年はビッグスクーターブーム真っ只中。
当時はロー&ロングでクルーザーっぽい乗り味だったが、2018年に5代目へと進化したフォルツァは欧州モデルのようにキビキビ走る快速スクーターへとチェンジ。2021年には新設計エンジンを搭載するなど各部をアップデートし、より上質に生まれ変わった。シート下にはヘルメットを2つ収納可能。スクリーンは電動式となっており、街乗りでは風を浴びながら、高速走行では風の巻き込みを抑えて快適に、とタンデムライダーのリクエストに合わせて走ることができる。
中古車相場価格:11万円~60万5,000円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:248cc
- ■最高出力: 17kW(23PS)/7750rpm
- ■最大トルク:24N・m/6250rpm
- ■車両重量:186kg
- ■シート高:780mm
- ※スペックは2021年モデル
編集部のおすすめ
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- YAMAHAドラッグスター400
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タンデム乗車が映えるバイク
今なお根強いファンを持つ日本を代表するクルーザー。1996年から20年間販売され、女性ライダーも数多く生み出した名車。低速域で力強いエンジン特性と、重心を低く抑えたボディ構成が生み出す安定感により、走行中のストレスや恐怖感はかなり低い。タンデムシートが小ぶりなのがやや残念ではあるものの、シーシーバーなどの背もたれパーツが付いた車両なら快適性UP。カスタムシートも多数販売されているので好みにアレンジするのも良い。
中古車相場価格:17万1,200円~109万8,000円
- ■空冷4ストロークOHC2バルブV型2気筒
- ■排気量:399cc
- ■最高出力: 22kW(30PS)/7500rpm
- ■最大トルク:31N・m/6250rpm
- ■車両重量:234kg
- ■シート高:660mm
- ※スペックは2016年モデル
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- KYMCOターセリーS125
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同型で150cc版もあり
国内現行車には存在しないフロント16インチのホイールとロングホイルベースを持つヨーロピアンタイプスクーターで、凹凸の乗り越えに強いだけでなく巡航性能も高い。その走りは俊敏というよりゆったりと交通の流れに乗って走るイメージ。標準装備のリアボックスとシート下収納を使えばヘルメット2つを収納できるが、ヘルメットホルダーが2つ付いているので、買い物好きのカップルなら収納スペースを最大限活用できるのが嬉しい。
中古車相場価格:20万9,000円~27万5,000万円
- ■空冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:124.8cc
- ■最高出力: 8.3kW(11.3PS)/8500rpm
- ■最大トルク:10.4N・m/7000rpm
- ■車両重量:130kg
- ■シート高:790mm ※スペックは2020年モデル
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- HONDAゴールドウイングGL1800ツアー
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まるで雲に乗っているような乗り心地
オジサンの乗り物、と言われていたのは既に過去。最新モデルはハイテク機能満載でデザイン良し、走り良し、と抜群の完成度を誇る。7速オートマチック(DCT)でエンスト知らず、アクセル操作だけでこの巨体をスイスイ走らせることが出来るから痛快そのもの。シートヒーターやオーディオが完備された後部座席は極上の空間で、運転するライダーよりも快適と言われるが、筆者の友人は高速走行中にタンデムシートで実際に熟睡した。
中古車相場価格:43万8,000円~700万円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ水平対向6気筒
- ■排気量:1833cc
- ■最高出力: 93kW(126PS)/5500rpm
- ■最大トルク:170N・m/4500rpm
- ■車両重量:389kg
- ■シート高:745mm ※スペックは2021年モデル
アメリカ横断もラクラクな性能+装備
ロングツーリングなら向かうところ敵無し?

- Harley-DavidsonCVO FLHTKSEリミテッド
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CVO(カスタム・ ビークル・オペレーション)はハーレーの頂点に立つモデルで、超ハイテク機能を満載し、カスタムパーツを職人が手作業で組み上げるというプレミアム版。中でも「リミテッド」の名が付くモデルは、リアトランクや足元の走行風を抑えるロアフェアリングなどを装備した豪華旅仕様だ。さすがに新車価格は約550万円(2021年)と、簡単に手が届く代物では無いが、二人旅をするならいつかは乗ってみたいモデルの一つ。タンデムシートには背もたれはもちろん、肘掛けも付いているため手放しで乗っても怖くない。
中古車相場価格:264万円~462万円
- ■空冷4ストロークOHV4バルブV型2気筒
- ■排気量:1923cc
- ■最高出力: 非公表
- ■最大トルク:166N・m/3500rpm
- ■車両重量:428kg
- ■シート高:760mm ※スペックは2021年モデル
編集部のおすすめ
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- YAMAHAトリシティ125
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転倒の不安が少ないのが嬉しい
転ばないバイクを目指して(実際には転倒する)作られたフロント2輪のスクーターで、その安定感がタンデムライダーにも安心感をもたらす。乗ってみると走行感覚は2輪とほとんど変わらないが車重がやや重いため、上り坂などでは少々キツい場面も。タンデム走行の頻度が多いならよりパワーのある150cc版がおすすめ。2018年以降のモデルはエンジンが改良されて出力・燃費ともに向上しただけでなく、足付き性も改善されている。
中古車相場価格:15万9,900円~51万7,000円
- ■水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒
- ■排気量:124cc
- ■最高出力: 9kW(12PS)/7500rpm
- ■最大トルク:12N・m/7250rpm
- ■車両重量:159kg
- ■シート高:765mm ※スペックは2021年モデル
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- KAWASAKIVERSYS-X 250 ツアラー
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アドベンチャー系は視点が高くて快適
Ninja250のエンジンを持つツアラーモデルで、高回転まで気持ちよく回るフィーリングが楽しい。標準装備のパニアケース(左右合計で34ℓ)を活用すれば二人分の荷物が楽々収納でき、タンデムでのキャンプツーリングも実現可能レベル。サスペンションはロングストロークで路面の段差もしなやかに吸収するためライダーへの負担も少ない。2019年以前モデルはパニアケースの付かないスタンダードモデルも存在する。
中古車相場価格:44万4,800円~74万8,000円
- ■水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
- ■排気量:248cc
- ■最高出力: 24kW(33PS)/11500rpm
- ■最大トルク:21N・m/10000rpm
- ■車両重量:183kg
- ■シート高:815mm ※スペックは2021年モデル
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- SUZUKIバンバン200
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まるでビーチクルーザーのようなバイク
レジャー感に溢れた独特なデザインで、海沿いや夏が似合いそうなバイク。極太リアタイヤのインパクトに目を奪われがちだが、厚くて幅広なフラットシートは座る位置の自由度が高く、低めのシート高で足付きも良好。長時間乗っても疲れにくいバイクに仕上がっている。ただしエンジンは非力で100km/h走行はしんどいし、ガソリンタンク容量は6.5ℓと遠出は苦手。気軽な服装で街をぶらぶらするなど、お散歩バイクとして使おう。
中古車相場価格:10万5,800円~49万8,000円
- ■空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
- ■排気量:199cc
- ■最高出力: 12kW(16PS)/8000rpm
- ■最大トルク:15N・m/6500rpm
- ■車両重量:128kg
- ■シート高:770mm ※スペックは2015年モデル