KLX230は、KLX250の生産終了(2016年)とKLX125の日本国内販売停止(2016年)以来、3年ぶりに復活したカワサキの公道用オフロードトレールだった。初めに登場したのは、日本ではなくインドネシア市場(2019年春)で、欧州への導入に続いて、2019年10月15日から日本国内での販売も開始された。搭載するエンジンは、排気量232ccの4スト単気筒ユニットで、空冷でOHC2バルブ。かつて「闘う、4スト」の異名をとったKLX250(水冷・DOHC)とは異なっていた。セミダブルクレードル形式のペリメターフレーム、ミッションは6段リターン式、ブレーキは前後とも油圧ディスク式で、フロントフォークは正立式。特別な機構や装備があるわけではないが、誰もが気軽に楽しめる、軽くてシンプルなオンオフスポーツモデルだった。日本市場では、KLX230のみが販売されたが、インドネシアでは、標準仕様(KLX230B)と特別仕様のSE(KLX230D)が設定されていた。日本市場で販売されたKLX230は、ABSを標準装備した。2022年モデルとして、サスペンションセッティングを見直し、シート高を下げたKLX230 Sが登場した。その後、KLX230の日本国内販売は終了した。が、ジャパンモビリティショー2023において、次期モデルが公開されるとともに、日本国内での販売予定があることもアナウンスされた。国内販売の再開は、2024年11月。環境規制への対応や各部のブラッシュアップが図られていたが、軽くてシンプル、誰もが楽しめるというキャラクターに変化はなかった。