VTZ250は、1987年4月に発売されたロードスポーツモデル。モデル名からも明らかなように、250ccクラスの4ストV型2気筒エンジンを搭載した「VT250・シリーズ」の一員で、フェアリングレス(カウルなし)モデルとしては、VT250Z(1984年-)の後継モデルだった。名称も、ルックスも、VT250Zとよく似ており、文字の並び(Zの位置)が異なるので別モデル扱いにしたが、実質上、VTZ250は、VT250Zのモデルチェンジ版にあたった。一見して明らかなモデルチェンジポイントは、VT250Zではインボードタイプだった前輪のディスクブレーキが、アウト(ディスクが露出)方式になったこと。よく見れば、前輪のフェンダーもタンクも、サイドからテールにかけてのカウル形状も一新され、フレームも、ツインチューブ型に変更されていた。登場後、短いスパンでのマイナーチェンジを行ないつつ、同じVT250シリーズのカウルなしモデルである「VT250スパーダ」の登場(1988年12月)以後も、しばらく併売された。