2010年に発売されたムルティストラーダ1200の上級仕様であるSタイプ(ムルティストラーダ1200S)は、同年から2通りのバリエーションモデルで展開された。すなわち、「スポーツエディション」と「ツーリングエディション」であった。スタンダードモデルに加えて、オーリンズ製の電子制御サスペンションを備え、ABS(アンチロックブレーキシステム)を標準装備したところは両車に共通する部分で、スポーツエディションでは、エンジンのカムベルトカバーやフロントのエアインテークなどがカーボンファイバー素材になっていた。1,198ccの水冷エンジン(テスタストレッタ11°)やライドバイワイヤなど、車体の電子制御はスタンダードモデルに同じ。2012年モデルまでの3年間ラインナップされた。