ZRX1100とZRX1200-Ⅱがモデルチェンジして、2001年に登場したZRX1200シリーズには、ZRXとして初めてのハーフカウルバージョンが設定された。それがZRX1200Sで、フレームマウントされた大きなフェアリングがもたらす防風効果、2灯式となったヘッドライトにより、よりツーリングユースに適したモデルという設定だった。1,164ccの水冷直列4気筒DOHCエンジンはじめ、基本構成はビキニカウルバージョンのZRX1200Rと同じ。他に丸型ヘッドライトでカウルなしのZRX1200も存在したが、日本国内にはZRX1200SとRのみが販売され、ZRX1200は海外専用だった。ZRX1200Sは、2001年モデルのZR1200B1から04年のB4まで国内販売された。最終年の04年には、ZRX1200R同様のマイナーチェンジを受け、最高出力などの数値が変わった(5psダウンながら、最大トルク発生回転数が3,500回転時に)ほか、フルスケールメーターの採用やエキゾーストパイプがバフ仕上げステンレスになるなどの変更を受けた。ZRX1200シリーズは2009年にZRX1200ダエグとなるが、ハーフカウル仕様は存在せず、1997年(ZRX1100)から20年間続いたシリーズの中で、ハーフカウル仕様が存在したのは、わずか4年間のみだった。