XL230は、2002年4月に発売されたビンテージスタイルのオフロードトレールだった。スタイリングのモチーフは、エルシノアMT250(1973年)やXL125(1975年)で、スリムで小振りな燃料タンクやシート形状、アップマウントされたマフラーの取り回しなどに、そのイメージがはっきりと表れていた。搭載された排気量223ccの空冷4スト単気筒OHCエンジンは、SL230(1997年-)やFTR223(2000年-)と同系統で、こののち、XR230(2005年-)を経てCB223S(2008年-)にまで用いられていった。往年のXL125などと異なって、エンジン始動はセルフスターター式。ミッションが5段リターンでブレーキが前後ともドラム式(リーディングトレーリング)なのは、ビンテージルック通りの装備だった。2000年代に復活したXLシリーズの名は、このXL230限りのものとなった。