のちに、ホンダスポーツモデルを象徴することになる「CB」という名前が、初めて用いられたのが、1959年に発売された「ベンリィCB92スーパースポーツ」だった。同年代の実用車C90と同じ124ccの空冷4スト並列2気筒OHCエンジンを搭載しながら、最高出力は15psにまで高められ(C92は11.5ps)、スポーツライディングに適したタンクやシート、ハンドルの形状が与えられていた。とはいえ、C92が、その角張ったデザインから「神社仏閣」スタイルと呼ばれたように、CB92も、四角いヘッドライトなどから、「神社仏閣」のひとつに数えられるようになった。