2010年に発売されたハイパーモタード1100エボSPは、ハイパーモタード1100が、ハイパーモタード1100エボに進化したことに伴って登場した上級仕様。前モデル時代のSタイプに相当した。「上級」として与えられたオーリンズ製のリアサスペンション、ブレンボ製のモノブロックキャリパー、専用の軽量ホイールなどは、前年までのハイパーモタード1100Sに共通するところだが、ハイパーモタード1100エボSPは、そのパフォーマンスレベルをサーキットスペックまで高めたところに、SPたる理由があった。そのため、シート高はスタンダードモデル(ハイパーモタード1100エボ)よりも30ミリ高く、フロントサスのホイーリトラベルも30ミリ長くなっていた。2012年には、コルセエディションが設定された。corseはイタリア語で「レーシング」のことなので、ハイパーモタード1100エボSPがサーキットスペックを求めたモデルであったことを、名称でも証明したかたちになった。