2003年にデビューしていたスーパーネイキッド・Z1000のコンセプトを、ミドルクラスに実現して、幅広いライダーをターゲットにする。そんなコンセプトでZ750が登場したのは、2004年のことだった。748ccの水冷直列4気筒エンジンは、カワサキの他の750ccモデル(たとえばZX-7R)由来ではなく、Z1000用の953ccエンジンのシリンダーボアを小さくすることで排気量を抑えたもの。もともとZ1000用のエンジンは、スーパースポーツのニンジャZX-9R用をベースにしたものだったので、大排気量スーパースポーツゆずりのパワーパフォーマンスを期待させるものだった。2007年にフルモデルチェンジを受け、倒立フォークを採用するなど、各部が進化。同時にABS(アンチロックブレーキスステム)を装備するモデルもラインナップされた。2012年モデルまでラインナップされ、翌13年にはモデルチェンジを受けて、Z800へと進化していった。Z750のバリエーションモデルには、ハーフカウル装備のZ750S(2005年)と、足回りを強化したハイパフォーマンスモデルのZ750R(2011年)が存在した(いずれのモデルも輸出専用車)。