2019年モデルから、トライアンフのモダンクラシック・シリーズに加わったスピードツイン。この名称は、第二次世界大戦開戦前の1938年に発表された「SPEED TWIN」がオリジナル。すでに伝説の中に語られるようになっていたスピードツインを再び登場させ、かつてのスピードツインが示していた力強いパフォーマンスを、2010年代のモデルとして示し、このクラスの新しいベンチマークたろうとしていた。排気量1197ccの水冷バーチカルツインエンジンは、ベースこそ同年代のモダンクラシック・シリーズと同じながら、スラクストンR(カフェレーサー)と同様にチューニングされた特別なユニットで、フレームもスラクストンR用をベースに開発された新型を採用していた。ブレーキは前後ともブレンボ製(ABS付)で、トラクションコントロールを装備。121Nmまで高められていた最大トルクを管理して、ライダーをサポートしていた。2021年モデルで仕様変更を受け、フロントサスはマルゾッキ製の倒立フォークを採用し、ブレーキキャリパー(ブレンボ)はラジアルマウントされるようになった。また、ユーロ5規制にも適合した。2023年モデルから「スピードツイン1200」と呼ばれるようになった。これは、ストリートツインが同年からスピードツイン900と改名したことに伴うことだった。2025年モデルで大幅なアップデートを受け、エンジン出力の向上(105PS)やサスペンションのアップグレード、燃料タンクやシートなどの形状変更を受けた。ヘッドライトはLEDになり、メーターはカラー液晶のフルデジタルを採用した。