R12 nineTは、2024年の新型モデルとして、2023年に発表されたロードスター(ロードスポーツ)モデルだった。前身となったのは、2013年に登場(日本では2014年発売)したR nineT。R nineTは、BMWモトラッドの90周年を記念したモデル(だから 90=ninety)だったので、R12 nineTは、100周年を記念してのモデルチェンジを受けたことになった。排気量1,169ccの水平対向2気筒「ボクサー」エンジンは、R nineTから受け継いだDOHCヘッドユニット。それを搭載するためのフレームは、新設計されたワンピース構造の管状スチールブリッジフレームだった。R12 nineTの全体的なスタイリングは、R nineTを踏襲したものではあったが、例えば燃料タンクは前後長が30ミリ短くなり、後端が絞られ、ニーグリップが行いやすくなるなど、ライディングポジションは変化していた。ライディングモードは、レイン/ロード/ダイナミックの3種から選択可能で、トラクションコントロールなど、様々な電子制御デバイスがライダーをサポートしていた。キーレスライドを採用した。メーターは、速度計とエンジン回転計が並んだクラシックな2眼タイプが標準仕様だったが、日本仕様の初期型モデルでは、デジタルディスプレイのメーターが採用された。なお、R12 nineTには、同時に登場したR12という姉妹モデルが存在した。ロードスター(ヨーロピアン)のR12 nineTに対し、R12はクルーザー(アメリカン)モデルだった。