スーパーレッジェーラV4は、2020年2月に発表され、同年6月から出荷された限定モデル。イタリア語で「軽い」を表す Leggera をモデル名としたのは、1199スーパーレッジェーラ(2014年)、1299スーパーレッジェーラ(2017年)に続くもので、スーパーバイク(パニガーレ)がV型4気筒エンジンを搭載するようになってからは初のこと。2020年当時のパニガーレV4・シリーズは、1,103cc(V4/S)と998cc(V4R)のエンジンラインナップだったが、スーパーレッジェーラV4が搭載したのは、スーパーバイク世界選手権(WSBK)用ホモロゲマシンのパニガーレV4Rと同じ998ccデスモセディチストラダーレR。V4Rを上回る224psをストック状態で発生し、レーシングエキゾースト装着時には、234psまでパワーアップした。カーボンファイバー製のフェアリングには、MotoGPレーサーのデスモセディチGP16由来の「バイプレイン」ウイングを備えた空力パッケージが与えられていた。車体を構成する装備がスペシャルなのは、これまでのレッジェーラ通り。フレームもスイングアームもカーボンファイバー製で、当時最新世代の6軸慣性測定ユニットを備えた電子制御パッケージが組み込まれ、加圧式フロントフォークを含むオーリンズ製サスペンション、StylemaRキャリパーを含むブレンボ製のブレーキが採用されていた。世界500台限定で販売され、購入者には、WSBK参戦マシンに試乗できるという機会が設けられた。さらに、限定30名のみのMotoGPエクスペリエンス購入者は、2020年のMotoGPマシン、デスモセディチGP20をテストすることもできた。