トライアンフ・スクランブラー400Xは、2023年6月に発表されたニューモデル。2023年時点でのトライアンフには、「スクランブラー1200」シリーズと、2022年にストリートスクランブラーから改名した「スクランブラー900」がラインナップされており、その連なりにあるスタイルは共通していた。モデル名に「ツイン」がないのは、搭載していたのが、排気量398ccの水冷単気筒(シングル)DOHC4バルブ・エンジンだったから。このことで、日本では普通二輪免許で運転することが可能だった。また、1200ccと900ccのスクランブラーではサイレンサーがアップマウントされていたが、スクランブラー400Xでは異なり、一般的なロードスポーツと同じ位置。不整地走行を思わせる装備として、ヘッドライトガードやナックルガード、サンプガードなどを備えていた。トランスミッションは6速で、43ミリ径の倒立フロントフォークを採用。前後ともディスク式ブレーキにはボッシュ製の2チャンネルABSが組み合わされ、フロントキャリパーはラジアルマウントされていた。トラクションコントロールとトルクアシスト・スリッパークラッチも装備。ヘッドライトを含む灯火類はすべてLED式で、メーターはアナログ速度計に液晶表示を組み合わせたもの。デジタル部分では、シフトポジションや燃料残のほか、エンジン回転計も表示していた。USBタイプCソケットも標準装備。なお、スクランブラー400Xと同時に、同じエンジン・フレームを採用したロードスターモデル(スピード400)も登場した。※スクランブラー400Xは、2023年7月からインド市場で先行販売され、同年末までには、世界各国での発売が予定されていた。(2023年10月、日本国内での価格と販売店への到着時期が2024年1月下旬になることが発表された)