BMWのC650スポーツは、2016年3月に発表された大型スクーター。前身は、2012年からラインナップされていたC600スポーツ(日本では2013年発売)。車名の「数字」が増えたので、あたかもエンジンの排気量が600ccから647ccに拡大されたように感じられるが、実際は、C600スポーツも、新しいC650スポーツも、排気量は647ccで共通。C600スポーツの姉妹モデルとして販売されていたC650GTとも共通で、C650GTが2012年の登場時から「650」だったことに、スポーツも揃えられたことになった。C650スポーツとして初年度になった2016年モデルでは、C650GTともども車体に変更が加えられていた。270度クランクを持つ647cc水冷4ストローク並列2気筒エンジンをはじめとした基本構造に、主だった変更はなかったが、新たにASC(オートマチック・スタビリティ・コントロール)を採用した。ASCは、駆動輪(リアタイヤ)の空転を検知して、トラクションを制御するというもの。同時にCVT(無段変速機)やサスペンションも見直された。また、マフラー形状も変更さっれていた。外装デザインは、C600スポーツからコンセプトをキープしつつ、全面刷新された。容量可変式ラゲッジスペース(停車時はフルフェイスヘルメット×2個収納可)、サイドスタンド連動ブレーキ、可変式スクリーン(3段)といった装備類は継承されている。日本仕様にグリップヒーター、シートヒーターは標準装備。※日本では、2017年9月1日出荷以降のモデルにETC車載器が標準装備された。