1998年9月に発売されたCL400は、空冷単気筒エンジンを搭載するスクランブラースタイルのスポーツモデルだった。ホンダにとって、85年登場のGB400TT以来の単気筒400ccスポーツとなったCL400の登場には、デビュー20年を経ても人気が衰えないヤマハSR400の姿があったことは否めないところ。97年の東京モーターショーに展示し、その好評を受けての登場だった。スタイリングのポイントは、往年のスクランブラースタイルをそのまま再現したところ。ティアドロップ型のタンクやフラットなシートなど、そのシンプルさは、空冷らしい放熱フィンを備えたエンジンの存在感を高めるため。そこから、左右2本出しされたセミアップマフラーがCL400を特徴づけていた。存在感の高いモデルではあったが、平成11年排出ガス規制に適合することなく、生産を終了。空冷400cc単気筒エンジン搭載のモデルは、普遍的なロードスポーツスタイルを採用したCB400SS(スタンダード・シングル)に受け継がれた。