959パニガーレは、848(2008年-)、848エボ(2011年-)、899パニガーレ(2014年-)と続いてきたミドルクラスのスーパーバイクとして、2016年に発売された。名称変更からも分かるように、899パニガーレから排気量が拡大され、959パニガーレの水冷Lツイン・スーパークアドロエンジンは955cc。ミドルクラスとはいえ、かつてのフラッグシップ、916よりも大きな排気量を持つことになった。この排気量拡大は、899パニガーレ用エンジン(898cc)のピストンストロークを3.6ミリ延長(ボアは同じ100ミリ)することで得られたもの。モノコックフレームに搭載し、ABS、トラクションコントロール、エンジンブレーキコントロールなどの電子制御は、3種類のライディングモード(レース/スポーツ/ウェット)に連動していた。また、クイックシフター、スリッパークラッチ効果を持つ「プログレッシブ・セルフサーボ・メカニズム」搭載のクラッチを採用。前後サスはフルアジャスタブル(前:ショーワ/後:ザックス)で、スイングアームは899パニガーレ同様に両持ち式だった。見た目は899パニガーレと同様だが、フロントまわりを中心に変更が加えられていた。959パニガーレは2019年まで設定され、2020年モデルで新登場するパニガーレV2へと繋がっていった。※画像は欧州ユーロ4規制適合モデル。日本向けも同仕様。北米など規制の緩い地域向けにサイレンサーレスバージョンも存在した。