1199スーパーレッジェーラ(Leggeraはイタリア語で「軽い」の意)は、2014年に世界限定500台のみが販売されたプレミアムモデル。1199の名が冠せられることからも分かるように、1199パニガーレ・シリーズの一員ではあるが、その中身は大きく異なっていた。たとえば、パニガーレではアルミ製だったフレームとホイールは、マグネシウム製となり、リアのサブフレームとフェアリングはカーボンファイバー製、チタン素材は、エキゾーストシステムの他に、車体各部のボルト&ナットにも用いられていた。また、エンジン内部にも手が加えられた。SBKマシンと同じピストントップ形状が用いられ、燃焼室形状も見直すことなどによって、最高出力は149kW(200HP)を発生。車重は155kg(乾燥重量)まで抑えられていたので、パワーウェイトレシオは、驚異的な0.775kg/HPというものだった(イタリア本国仕様)。電子制御システムとしては、加速時における前輪の浮き上がりを制御するウイリーコントロール(DWC)が追加され、DAA+(データアナライザー)には、コーナリング時のバンク角も記録できるようになった。前後のサスペンション、ブレーキにも、プレミアムモデルに相応しい高性能パーツ(オーリンズのFL916やTTX36、ブレンボのM50モノブロックキャリパーなど)が奢られ、屋内保管用の専用バイクカバーやレーシングスタンドも、車両のパッケージの一部として販売された。