2011年に登場した、並列2気筒エンジンを搭載した400ccネイキッドが、ER-4nだった。モデル名の「4」は排気量を、「n」はネイキッドを表していた。ERシリーズは耳慣れなかったが、これは欧州市場で展開していたモデルで、ER-4nも、2006年から販売されていたER-6nの日本向け(中免対応)モデルだった。なお、ER-6nには、フルカウルバージョンの「f」ER-6fもあり、こちらは日本向けにニンジャ400Rとして(2011年から)販売された。余談ながら、ER-6nの前身はER-5として販売されていたネイキッドであり、搭載されるエンジン以外は、国内で人気のあった軽二輪のバリオス2とそっくりだった。ER-4nは、タテ型2灯のヘッドライトをはじめとした独特なスタイリングのせいか、大きく人気を集めたモデルというわけではなかったが、外観は個性的、中身は優等生という表裏の違いが魅力だった。2013年モデルまで販売され、各イヤーモデルにはABS仕様車もラインナップされた。