シルバーウイングGT600は、2009年6月に発売された大排気量スクーター。2001年から2008年まで販売されたシルバーウイング600の後継モデルにあたり、シルバーウイングGT400(2009年3月発売)の姉妹モデルでもあった。シルバーウイング600から、同GT600へのモデルチェンジは、平成19年排出ガス規制に適合する必要がきっかけで、環境性能を向上させるとともに、高速域での走行性能を高めたことによって、「グラン・ツーリスモ」を意味するGTが、モデル名に加えられていた。パワーユニットは、582ccの水冷4スト並列2気筒DOHCエンジンで、基本的に前身モデルと同じながら、バルブのリフト量(上下する範囲)と開閉のタイミングを見直し、高回転域での出力特性を向上させるとともに、エアファンネル長を変更し、高速走行時での力強いパワーフィールを実現していた。また、ABS(アンチロックブレーキシステム)搭載仕様も同時に設定された。この後、モデルチェンジや車体色変更を受けることもなく販売が続けられ、平成28年規制が継続生産車に適用されるのを前に、カタログ落ちした。※正式なモデル名表記は、「シルバーウイングGT〈600〉」だが、山カッコは省略した。