1977年に登場したエアラは、ホンダマチックと呼ばれたオートマチックトランスミッションを装備した、CB750シリーズの中の異色モデル。4輪車メーカーでもあるホンダならではのラインナップだった。走行時は☆(スター)レンジに入れっぱなしでOKの2速オートマで、ロングツーリング向きモデルとしてキャラクター設定されていた。車名は造語で、英語のERA(時代)と、AutomaticのAを組み合わせたものだった。この言葉には、Expands the Automatic Riding Age(オートマチック時代を開く)の意味合いも込められていた。[追記]エアラの発売当時、二輪車にAT限定免許は存在しなかった(四輪にも)。後年、大型二輪車のAT限定免許が設けられたが、排気量上限は650ccとされ、エアラを運転するには(マニュアル用の)大型二輪免許が必要だった。しかし、2019年12月1日からの道路交通法施行令の一部改正によって、排気量の上限が撤廃された。エアラは、デビューから40年以上を経て、AT限定の大型二輪免許で運転することが可能になった。ようやく「時代」がエアラに追いついた。