ZZR1100系の1,052cc水冷直列4気筒を搭載するビッグネイキッドとして、ZRX1100が発売されたのは1996年12月のこと(モデルイヤーは97年)。96年10月のIFMA(ケルンショー)でワールドプレミアされたことから、海外市場での販売が見込まれたモデルだった。日本国内のネイキッドジャンルとしては、91年から空冷のゼファー1100が発売されており、水冷エンジンのZRX1100は、角型Zというか、ローソンレプリカを思わせるビキニカウルのイメージとともに、ハイパフォーマンスモデルという位置付けにあった。なお、エンジンはZZR1100系(源流はGPZ900R用左サイドカムチェーン)だが、厳密にはGPZ1100用のもの。国内仕様では100ps、海外向けは106psを発揮した。同時期に、ビキニカウルなし、丸目ヘッドライト仕様のZRX1100-Ⅱもラインナップされた。なお、ゼファーシリーズが400ccモデルから出発したように、ZRXシリーズもZZR400用エンジンを搭載したZRX(400)が、1995年から販売されていた。ZRX1100は、大きな仕様変更を受けることなく、2000年モデルまで生産され、翌年からのZRX1200シリーズへと進化した。ビキニカウル付きのモデルとしては、ZRX1200Rが直系の後継車となった。