2005年のパリショー(フランス)で2006年新型モデルとして発表されたスポーツネイキッド、GSR600。スーパースポーツのGSX-R600用だった599ccの水冷直列4気筒DOHCエンジンを、アルミツインスパーフレームに搭載していた。もちろん、サーキットユースを想定したGSX-R600と、ストリート向けのGSR600では求められるキャラクターが異なるため、市街地走行に適した中速トルク向上をはかった仕様となっていた。外観上の特徴は、押し出し感の強い異形ヘッドライトと、センターアップマフラー。フロントウインカーがタンクカバーに埋め込まれていたのもポイントだった。登場後、ABS搭載仕様も設定され、2008年からはメーターバイザーも装備した。2010年モデルまで設定されたのち、GSX-R750用エンジンを搭載したネイキッド、GSR750にバトンを渡した。なお、日本国内で販売されたGSR400は、海外向けのGSR600をベースにした「中免仕様」とでもいうもので、GSR400のエンジンは、GSR600用のシリンダーボアを縮小したもの(ピストンストロークは同じ)だった。