2018年にムルティストラーダ1200が、ムルティストラーダ1260に進化したことで、その上級仕様たる「Sバージョン」も、ムルティストラーダ1260Sになった。テスタストレッタDVT(コンパクトヘッドで可変バルブタイミング機構付き)エンジンの排気量が1,262ccに拡大されたことや車体の電子制御が進歩したことなどは、スタンダードモデル同様。それに加えて、Sバージョンには、セミアクティブサスのドゥカティ・スカイフック・サスペンション(DSS)EVOを搭載。フロントブレーキには、ブレンボ製のM50 4ピストンモノブロックキャリパーが採用され、ブレーキディスク径も330mmサイズにアップされていた。また、クラッチレバーの操作なしにシフトアップ/シフトダウンが可能なクイックシフターも、その要素だった。他に、ヘッドライトがフルLED化され、コーナリングライトを装備したことや、メーターが5インチサイズのTFTフルカラー液晶パネルになっていたことも、スタンダードモデルとの違いだった。