ビジネススクーターとして、ベンリィ(50cc)が発売されたのは、2011年9月のこと。1950年代前半から、ビジネスモデル、スポーツモデル、オフロードモデルなどの小型車シリーズに幅広く用いられてきた「ベンリィ」のシリーズ名が、単独で車種名となった。ベンリィ50S(1996-2007)を最後に使われていなかった名称ながら、もともと「便利」を語源とした名称だったので、新聞配達やデリバリー用途を主目的としたビジネススクーターのベンリィには、ピッタリだった。排気量49ccの空冷4スト単気筒エンジンは、リッター66kmの好燃費(30km/hテスト時)でありながら、タンク容量は大きく10リットル確保されており、給油頻度を少なくしていた。ほぼ同時に、前カゴなどを装備して積載性を高めたベンリィ・プロも登場。2015年にはフルモデルチェンジを受け、エンジンが水冷化。環境性能を高めた。また、充電用のアクセサリーソケットも追加され、ベンリィ・プロにはナックルバイザーも追加された。2017年モデルでは、平成28年排出ガス規制への適合を行った。なお、ベンリィ発売の2012年には、原付2種タイプのベンリィ110(・プロ)もラインナップされた。排気量による混同を避けるため、ここでは車名としてベンリィ50を併記した。