2006年に登場したモンスターS2R1000は、前年からラインナップされていたモンスターS2Rとは別モデル。先行していたモンスターS2Rが、モンスター80と同系の空冷803ccエンジンを搭載していたのに対し、モンスターS2R1000は、モンスター1000から受け継いだ空冷992ccエンジンを搭載していた。同じなのは、双方のモンスターS2R(800/1000)が、水冷モンスターであるS4Rと同じように、片持ち式のスイングアーム、右側にまとめて2本出すかたちのエキゾースト構成になっていたこと。スーパーバイクゆずりのパワーユニットを持つ水冷モンスターらしい、いかにもアグレッシブなスタイルを、本来のモンスターらしい空冷エンジンで再現したモデルだった。但し、803ccのモンスターS2Rが、湿式クラッチを採用するなど、扱いやすさを求めていたのに対し、モンスターS2R1000は、モンスター1000/S同様に、乾式クラッチを備え、フルアジャスタブル(プリロードも減衰力も調整可能)のフロントサスペンションを装備するなど、あくまで、空冷モンスターのフラッグシップとして、水冷のS4R(S4Rs)と並び立つモデルでもあった。