モトグッツィのモデルにおけるベーシックラインであるV7シリーズが、第三世代のV7Ⅲにチェンジされたのは2017年モデルから。折しもV7誕生(1967年)からちょうど50年目にあたっていた。縦置きVツインエンジンというモトグッツィの伝統のスタイルはV7Ⅲでも変わることなかったが、2010年代の新型モデルらしく、ABSとトラクションコントロールを備えていた。このトラクションコントロールは調整式で、路面がウェットなのかドライなのかで切り替えることが可能。無効にすることもできた。V7Ⅲレーサーは、V7レーサー(2010年-)、V7Ⅱレーサー(2015年-)と続いてきたシリーズの、やはり「第三世代」。V7シリーズにとって、スポーティイメージをけん引する「レーサー」は不可欠な存在だった。2020年には、V7レーサーの登場から10周年を記念する特別仕様車、V7Ⅲレーサー10thアニバーサリーが設定された(2019年のミラノ国際モーターサイクルショーで発表)。この記念モデルは、LEDヘッドライトやビキニカウル、バーエンドミラーなどを装備していた。