1999年11月に発売されたイントルーダーLC250は、軽二輪クラスのアメリカンモデルだった。前年に適用された平成10年排出ガス規制をクリアするかたちで登場したもので、エンジンの形状含めまったく異なるものながら、「アメリカンとしては」マローダー250の後を受けたものになった。排気量248ccの空冷4ストV型2気筒エンジンを、ロー&ロングな車体に搭載したイントルーダーLC250の構成は、先に販売されていたVツインマグナ(ホンダ)とは異なって、アップハンドルのゆったりした乗車姿勢を取ることができるもので、この点は、約半年後に発売されるドラッグスター250(ヤマハ)と同様だった。車両全体のフォルムは、いわゆるアメリカンクルーザーらしいシンプルなものだったが、細部にメッキパーツを多用するなど質感が高められていた。685ミリの低いシート高と、座り心地の良い幅広のシートを採用し、Vツインらしい低速からゆたかなトルク特性と5速ミッションで、ゆったりとしたクルージングが得意なモデルだった。シート下には、5リッターほどの容量があるラゲッジスペースがあり、レインコードなどを収納できた。途中、生産休止を挟みながら、2006年モデルまで設定された。