アプリリアのSRV850は、排気量839ccの水冷4ストV型2気筒ツインプラグエンジンを搭載した、大排気量スクーターとして、2013年に発売された。その圧倒的な排気量と、アプリリアらしいレーシングスピリットが融合した「スーパースクーター」(プレスリリースより)は、いわゆるビッグスクーターらしい全体のフォルムに、RSV4シリーズそっくりのフロントマスクが組み合わされていた。ホイールサイズは、フロントが16インチでリアは15インチ。同時代のヤマハTMAXが、前後とも15インチだったのと比較すると、大径だったことがわかる。翌年には、ABSとトラクションコントロールを搭載したSRV850 ABS-ATCが追加設定された(別項)。なお、排気量が650ccを超えていたため、クラッチレスの自動変速車ながら、大型二輪AT限定免許では運転できなかった。[追記]AT限定の大型二輪免許は、2019年12月1日から施行された道路交通法施行令の一部改正に伴い、従来の「総排気量0.650リットル以下」という限定が撤廃され、排気量の上限なく、クラッチ操作を必要としない車両を運転することが可能になった。そのため、SRV850をAT限定二輪免許で運転することが可能になった。