2016年に登場したスラクストン1200Rは、水冷化された新生ボンネビル・シリーズのハイパフォーマンスモデルだった。スラクストンという名称は、かつて英国のスラクストンサーキットで行われていた耐久レースに由来するもので、空冷時代のボンネビルにもスラクストンを名乗るモデルは存在し、カフェレーサースタイルでパフォーマンスリーダーとされており、今回も同様のキャラクター設定が与えられていた。1200ccの水冷エンジンを搭載した新しいスラクストンには、「スラクストン」と「スラクストンR」の2モデルが設定され、スラクストンRは、ブレンボ製モノブロックキャリパーやオーリンズ製リアショック、ショーワ製大型ピストンフォークなどを採用したスポーティバージョンだった。なお、1200ccの水冷エンジンには、登場時から「高トルク型」と「ハイパワー」の2タイプが用意され、前者はボンネビルT120に、後者がスラクストンに用いられた。スロットル操作は電気信号で伝えられるライドバイワイヤを採用し、「ロード」、「レイン」、「スポーツ」の3モードが選択可能。トラクションコントロールやABS、アシストクラッチ、USBソケットも装備されていた。