2011年新型モデルとして、2010年11月に発売されたVT400Sは、ハーレーダビッドソンのスポーツスター・シリーズにも似たシルエットを持つカジュアルスタイルのロードスターモデルだった。バイクのかたちや使いかたを、ざっくりとカテゴライズする場合には、アメリカン・クルーザーの中に含められることが多いが、ネイキッドスタイルのスポーツバイクに近いとしたほうが、実際のキャラクターには合っている。エンジンは、スティード、シャドウから続く、398ccの水冷4ストVツイン3バルブユニットで、水冷式ながら、空冷エンジンのようなフィンのある造形が、ティアドロップ型のタンクや2本出しのエキゾーストとあいまって、トラディショナルな雰囲気を強調していた。姉妹モデルとしては、2010年3月に、VT750Sが先行して登場済み。VT400Sは、登場以後、一度も仕様変更を受けることなく、2011年モデルのまま生産を終えた。