スポーツモデル=レーサーレプリカ、という図式が当然のように受け止められていた1980年代後半、肩肘はらずに気軽に楽しめるスポーツモデルとして登場したのが、ブロスだった。1988年1月に発売。バイクを運転することそのものの楽しさを追求し、軽量でシンプル、そしてスリムな車体のために、Vツインエンジンを採用。アルミフレームと組み合わせた。「ブロス」には、排気量違いで2モデルが設定され、650ccモデルを「プロダクト・1」、400ccモデルを「プロダクト・2」と呼称した。こちらは、大型二輪となるブロス・プロダクト・1(ワン)。排気量647ccの挟角52°水冷4ストV型2気筒を搭載していた。発売された1988年6月にはグレーが加わり、同じく1988年11月には、アップハンドル仕様が設定された。初めてのマイナーチェンジは、1990年6月。前後ともラジアルタイヤを採用し、サスペンションセッティングを変更。ホイールも新デザインになった。また、セミアップハンドルとローハンドルの2タイプがラインナップされた。なお、ホンダによる車名は、これまで記した通り、ブロス・プロダクト・1だが、排気量から「ブロス650」と呼称されることも多い。そのため、バイクブロスではカッコ付きで併記した。