バイアルス TL125は、1973年1月に発売された、一般公道も走行可能なトライアルバイクだった。バイアルス(BIALS)という名称自体が、「トライアルス走行に適したBIKE」という意味の造語。なお、岩場や山岳路など、急な傾斜や大きな凹凸があるような複雑な地形を走り抜けるバイク遊び(や競技)を「トライアル」と呼ぶが、70年代当時は「トライアルス」とするのが正しかったようで、もしも当時からトライアルだったら、バイアルス TL125じゃなくバイアル TL125という名前だったかもしれない(余談)。搭載したのは、排気量122ccの空冷4スト単気筒エンジンで、極低速が多用されるトライアル走行のために、粘り強い出力特性が与えられていた。トライアル走行のための仕様は、5段リターン式ミッションの変速比にも影響しており、1~3速はトライアル用、4~5速は移動用、というような位置づけだった。1975年に小変更を受けた。「バイアルス」シリーズとしては、競技専用モデルのバイアルスTL250(1975年)と原付クラスのバイアルスTL50(1976年)がラインナップされていた。