ホンダのスクーター「スペイシー」シリーズは、1982年にスペイシー(50)が登場以来、4ストロークエンジンを搭載してきた。50ccから250ccまでの各種排気量で展開されてきたが、2003年に発売された、この「スペイシー100」が、最新かつ最終のスペイシーとなった(2019年4月現在)。スペイシー100は、中国の五羊本田が生産し、日本に輸出されるかたちで販売されたもの。21世紀初頭の中国では、生産コストを抑えることが可能で、スペイシー100も20万円(税抜)を切る価格設定がなされていた(中国生産スクーターの導入は、50ccのトゥデイに続くかたち)。タンデム走行にも適した大き目のシート、フロント12インチのホイールは、走行安定性を志向しており、前後連動式の「コンビ・ブレーキ」もその一助となっていた。2007年には、シートにステッチが入るなどの小変更を受けた。