ロイヤルエンフィールドのモデル群のなかで、もっとも幅広く展開されてきたのが、Bullet(ブリット)シリーズだった。一時的にラインナップからその名が消えた時期もあったが、2024年にブリット350が登場し、2025年11月のEICMAでは、2026年モデルとして、ブリット650が発表された。搭載したパワーユニットは、排気量648ccの空冷並列2気筒OHCエンジンで、これは同時代のスーパーメテオ650やクラシック650と同系統のもの。6速トランスミッションにはスリッパークラッチが組み合わされ、ABS搭載の前後ディスクブレーキが採用されていた。メーターはアナログの速度計にLCDディスプレイを組み合わせたもので、LCD部分にはシフトポジションや燃料計も表示されていた。1932年から90年以上に及ぶ歴史を紡いできた真の「オールドスクール」であるブリットは、2020年代後半も、ブリット650とともに生き続けることになった。