890デュークRは、2019年のEICMA(ミラノショー)に、2020年の新型モデルとして登場した。先行していた790デューク(2018年-)に続く、並列2気筒エンジン搭載のネイキッドとして、790デュークよりもハードなライディングを可能ならしめた上位モデルという設定だった。数字が大きくなっている通り、排気量は799cc(790デューク)から889ccにアップされているが、単にボアアップ(もしくはストロークアップ)ではなく、ボア値もストローク値も変更されている。変更されてはいるが、エンジンの性格に影響を与えるボアストローク比は、790も890も、約0.75で近似値にあった。890デュークR用エンジンの最高出力は89kWで、790デューク(77kW)の115%増し。フロントのブレーキディスクは790デュークより20mm増しの320mmサイズで、キャリパーはブレンボ製のモノブロックだった。ABSとトラクションコントロールを標準装備。クイックシフターはオプション設定。2021年には、標準モデルにあたる890デュークが登場した。