ブルターレ800ドラッグスターRRは、2015年のニューモデルとして登場した。MVアグスタにおいて「RR」の称号は、妥協なく、純粋で衝撃的な喜びを得られるモデルにのみ与えられるもので、あえて平易に表現すれば、ハイパフォーマンスバージョンということだった。排気量798ccの水冷4スト並列3気筒エンジンは、スタンダードモデルの128HPに対し、140HPを発生(ともに本国仕様)。インジェクター(燃料噴射)を、1気筒あたり2本備える「シックスインジェクターシステム」が採用されていた。ライドバイワイヤ採用により、エンジンモードは、ノーマル/スポーツ/レイン/カスタム(ユーザー設定)の4つから選択可能で、トラクションコントロール(8段階設定可)やクイックシフター(アップ/ダウン対応)も標準装備。手作業による組み立てがなされた美しいスポークホイールが採用されていたのも特徴だった。2017年にマイナーチェンジを受け、サイレンサーや外装、シリンダーヘッドなどに変更を受け、2018年モデルからは、「ドラッグスター800RR」という名称でラインナップされた(別項)。