CB750ホーネットは、2022年10月のインターモト(ドイツ・ケルン)で発表された新型スポーツモデル。CB750ホーネットによって、「ホーネット(スズメバチ)」の名称が、欧州市場に蘇った。エンジンは、かつてのホーネット(CB600Fなど)と異なり、排気量755ccの並列2気筒OHCユニットを採用。OHCながら、CRF450R(モトクロスレーサー)と同様のユニカム式8バルブ。ライディングモードはレイン、スタンダード、スポーツの3タイプで、トラクションコントロールやエンジンブレーキ制御も3レベルから選択可能だった。アシスト&スリッパークラッチを採用し、クラッチレバーの操作負荷を軽くさせるとともに、急激なシフトダウンによる後輪のホッピングを防いでいた。フロントサスにはショーワ製のセパレートフォークファンクションビッグピストン(SFF-BP)を採用した。日本市場で人気を集めたホーネット(250)は、アップマウントのマフラーと太いリアタイヤを特徴としていたが、CB750ホーネットは、標準的なサイレンサーマウント、標準的なタイヤ幅(160)。特徴的なフロントマスクやタンクの形状や、軽量な車体構成がもたらす俊敏な操作性が、スズメバチらしさを表していた。なお、CB750ホーネットの登場から1年後、2023年11月のEICMA(イタリア・ミラノ)で、CB1000ホーネット及びCB500ホーネットが発表された。前者は並列4気筒、後者は並列2気筒エンジンを搭載していた。2024年11月のEICMA(イタリア・ミラノ)では、マイナーチェンジした2025年モデルが発表された。新しいデザインのフロントフェイスを得るとともに、5インチのTFTメーターがアップデートされ、サスセッティングも見直された。※CB750ホーネットは、日本市場未導入(2024年11月現在)ながら、2024年EICMAでのプレス発表では、国内導入が予定されていた。